RAW

[#833] PPV直前、大波乱の頂上対決

今週のRAWはオハイオ州コロンバスで行なわれ、ショーの開始と同時にWWE王者ランディ・オートンが現れた。もちろん、コーディ・ローズ、テッド・デビアスを引き連れたレガシィ単位で、だ。オートンは、先週シェイン・マクマホンの足を潰したことで"マクマホン時代"の終焉を宣言、オートンを中心にWWEが展開していると豪語、特にバティスタへ向けて強調した。

オートンは、ビッキー・ゲレロRAW GMがジャッジメント・デイPPVまでオートンとバティスタの物理的接触を禁じたと言明しながらも、バティスタに直接話したいことがあると、バティスタ本人を呼び出した。すると、重厚なギターサウンドに乗ってバティスタが登場、リングに上がった。場内はさっきまでの大ブーイングから大歓声へと一転している。

オートンは、今後においてバティスタがWWE王座を勝ち取ることはできないと断言、なんとレガシィへの加入を促したのだ。続いてマイクを持ったデビアスは、「頭を蹴りぬかれたことで目が覚めた、レガシィ加入はWWE最高のエリート集団への仲間入りを意味する」とバティスタに語りかけた。

さらに、オートンはバティスタが加わることで、かつてスポーツ・エンターテインメント界を席巻した4ホースメン、DX、エヴォリューションを越える集団となれると断言、ホースメン時代にフレアーの用心棒として活躍したアーン・アンダーソンのように、バティスタにオートン自身の用心棒を務めるようにはたらきかけた。

バティスタは、オートンの言い分を認めながらも、ひとつだけ問題があるという。それは、バティスタがオートンを忌み嫌っていることだと明言、今夜現れたのはオートンを叩きのめしにやってきたからだと告げると、ゲレロGMの決定を無視して今夜オートンを潰すこともいとわないと言い切った。すると、ゲレロGMがステージに出てきた。

ゲレロGMは、重要なPPVのメインイベントを控える以上、2人には最高の仕上がり具合で試合に臨んでもらわなければならないから接触禁止を命じたと語り、実際にバティスタとオートンが潰し合うのは当人達の勝手だと、冷淡なGMぶりを垣間見せた。そして、ゲレロGMはバティスタにローズ&デビアスとのハンディキャップ・マッチを命令、バティスタが勝てた場合には今夜オートンとのシングル・マッチを与えると告げると、ランディに退場を求めた。ハンディキャップ・マッチの開始だ!

バティスタ対レガシィ!

試合が始まると、バティスタが猛然と先制を開始、レガシィの2人を次々と圧倒してみせた。レガシィは、単独では不利だと悟り、ダブル攻撃まがいのけん制からローズが反撃に成功、デビアスと連係しながらダブル攻撃を絡めてバティスタを苦しめていった。

バティスタは、敵陣コーナーで捕まって徹底した左脚攻めにさらされていたが、猛烈な打撃攻勢で反撃を開始した。すると、ローズはフロアに下りてエプロンの奥からスティールチェアをリングへと滑り込ませた。しかし、チェアはバティスタの足下へ滑り込んでしまい、バティスタはしめたとばかりに拾い上げ、ローズめがけて振り上げた。

ところが、レフェリーはチェアを振り上げたバティスタを目撃、即座に失格判定を下してしまった。バティスタは激高してレフェリーに詰め寄るが判定が覆るはずはない。一方のレガシィは、素早くリングを下りるとしたり顔でバティスタを笑い飛ばしながら退場していった。

ディーバズ・タッグ・マッチ!

2試合目はディーバズ王者マリースがジリアンと組み、ミッキー・ジェームズ&ケリー・ケリー組と対戦した。ケリーとジリアンで試合が始まると、ケリーがアクロバティックな動きでジリアンの先制を封じ込めながら場内を沸かせた。しかし、ジリアンは、マリースがケリーをけん制したところで反撃を開始、ケリーを自陣コーナー付近へ引き込んで猛打を浴びせた。

交代したマリースは、ケリーの腰にまたがるとキャメルクラッチで痛めつけたが、ケリーは抵抗の末に脱出、ドロップキックでマリースを引き離すとジェームズと交代した。ジェームズは、まるでリング内をゴムボールが跳ね巡るかのような勢いで攻撃を開始、コーナー最上段からのルー・テーズ・プレスでディーバズ王者を3カウント寸前まで追い込んだが、ジリアンがカットに入って勝利を逸した。

ケリーがジリアンを迎撃してフロアへ追いやると、リング上ではマリースがジェームズを捕獲、ブロンドの長髪をなびかせるDDTを狙ったがジェームズは脱出、"DDTは私の専売特許よ"と言わんばかりの痛烈なDDTでマリースをキャンバスへ叩きつけて3カウントを奪取、ケリーに勝利をもたらした。

レガシィ、強襲される

オートンとデビアスは、コーディを捜していた。2試合目が始まる直前にオートンが取材を受けた時、デビアスがコーディの所在を見失ったと駆けつけてきたのだ。2人は別れてコーディを捜し始めたが、果たしてコーディはバックステージで女性スタッフと会話を交わしていた。オートンが安堵しながらバティスタを捜せと動き出そうとした時だった。「医師を呼んでくる!」というスタッフとすれ違った。2人がスタッフが出てきた方向を見ると…デビアスが倒れているではないか!オートンは「バティスタめ…」と、つぶやくしかなかった。

カリート対ケンドリック、リマッチ!

3試合目は、先週のRAWでは第6試合目で対戦したWWE統一タッグ王者カリートとジ・ブライアン・ケンドリックによるシングル・マッチが行なわれた。相変わらず自意識過剰気味な態度を見せるケンドリックだが、カリートはまたも強烈なパンチで先制、パワフルな攻撃でカリートの勢いを封じ込めに出た。しかし、今夜のケンドリックは先週の敗北から学んだのだろう、パワフルにぶつかってくるカリートを巧みにかわしながらシャープな攻めで反撃、ザ・ケンドリックこそかわされたが、先週のようにバックスタバーの餌食になることはなかった。カリートのフィニッシャーをスルリとかわすと、カリートをコーナーに叩き込み、そのまま丸め込んで3カウントを奪取、先週の雪辱を果たしたのだった。

ケンドリックは、試合後にマイクを持つと、今夜の勝利は"ステップ1"に過ぎないと語った。次なるステップは相棒を携えてWWE統一タッグ王者になることだと宣言、自信満々に退場していったのだった。

PPVを前に一大展覧試合!

4試合目では、とんでもない"展覧試合"が実現してしまった。この試合を提案したのは、ビッキーと行動をともにするチャボだ。彼は、今夜のビッキーの采配を絶賛する一方でPPVでビッグショーとの試合を控えるシナについて言及、2人はシナが日曜日まで闘えない状態だと知っていながらシナを展覧試合に出場させることを決めた。相手は…2週に渡ってシナを挑発し続けてきたザ・ミズだ。

試合が始まる前に現れたのはビッグショーだ。PPVでの直接対決を前に、シナの状態を見極めようというのだろうか。いや、もしかするとシナを潰そうと乱入するかもしれない。リリアン・ガルシアが「ゲレロGMが試合を止めるまで続けられます」と展覧試合のルールを告げると、シナの入場が始まった。シナは敬礼こそしたものの、いつものように駆け込めず、黙々と歩いてリングへ向かった。

ザ・ミズの入場が始まった。ミズはマイクを片手にシナを挑発しながら入場しているが、シナの視線はビッグショーに向いている。ミズはシナを侮辱し、精一杯自身をアピールして展覧試合に挑んだ。試合が始まると、はじめこそシナはミズを抑え込んでビッグショーをにらみつけていたものの、ミズはスープレックスの連続させた攻勢で反撃に成功、猛攻勢を展開した。

シナは、100パーセントの体調ではないにもかかわらず、ミズの猛攻に耐えながら反撃、ファイブナックルシャッフルを炸裂させると、フィニッシュに持ち込むべく攻勢に出ようとした。すると、いきなりHDタイタントロンにゲレロGMの姿が大写しとなった。彼女は突然試合を終わらせると宣言、シナに対してビッグショー戦での勝機は皆無だと断言した。ミズは、困惑するシナに対し、ここぞとばかりにDDTを敢行、シナを触れ伏させると「3連勝だ!」と豪語してリングを去った。

ビッグショーは、立ち上がってリングエプロン上に手をついてシナを見入ったが、シナが立ち上がれないと悟ると、ほくそえみながら悠然とアリーナから去っていった。

サンティーナ対ベス!

5試合目は、サンティーナとベス・フェニックスのシングル対決が実現してしまった。GMのオフィスに呼ばれたサンティーナは、チャボ達にサンティーノと同一人物であることを指摘されたが認めようとしない。GMは、ベスとローザを呼びつけ、ローザに対してサンティーノへ"グッドラック・キス"を命じた。

サンティーノは、近づいてくるローザに興奮、思わずむしゃぶりつくようなキスをしてしまい、ついに同一人物だと認めるかと思われた。ところが、サンティーナは自らレズビアンであることをカミングアウトしてしまったのだった。

サンティーナチャントが炸裂する中、試合が始まると、ベスは容赦なき先制攻撃を仕掛けた。ベスは"彼女"をサンティーノだと思い込んでいるので当然だろう。ベスの勢いは"彼女を"フロアに叩き出し、ゴリラプレスでリングに押し戻してしまうほどの勢いだ。

対するサンティーナは、"へっぴり腰"同然の動きながらも、なぜか要所ではキレのある動きを披露、ベスから致命打をもらうことを巧みに避けている。それどころか、キャンバスに伏して劣勢にあった状態から、虚を突くようにベスを丸め込んで3カウントを奪取、ミス・レッスルマニアの栄冠を守り抜いた。サンティーナは、悔しがるベスを横目に、えげつないほどセクシーなダンスを披露して勝利を喜んだのだった。

MVPラウンジ、大波乱!

MVPことモンテル・ヴォンタビアス・ポーターが現れた。彼は大歓声の中、RAWでは初めてとなるMVPラウンジをスタートさせた。彼は、先週試合を妨害してきたウィリアム・リーガルをゲストに呼んだ。MVPは、キング・オブ・ザ・リングの称号を得たGMという地位から外されながらも新たにトップを目指すと語るリーガルに対して、自分は下積みからやり直す必要などないUS王者だと強調、リーガルは世界を誤った方向へ導いた米国を代表する王者だと侮辱、一触即発の状態となった。すると、マット・ハーディが現れた。

マットは、最近の不遇に触れながらも、誰よりも多くMVPを倒したのは自分だと主張、真っ先にUS王座挑戦を果たすのは自分だと、再出発を決意するリーガルをさえぎった。リーガルとマットによる、いきなりの対峙となったリング上だが、そこへなんとコフィ・キングストンが乱入、マットに襲いかかった。すると、チャボがステージに現れた。彼はビッキーに代わって、リング上の備品一掃と、MVP&コフィ対リーガル&マットのタッグ・マッチ開始を命じたのだった。

試合が始まると、リーガルとMVPによるパワフルな攻防が展開、コフィが交代して入ると、弾けんばかりの攻撃をリーガルに展開した。大ベテランのリーガルは、未知の動きを仕掛けてくるコフィに翻弄されてしまうが、マットがギプスで固めて右手でコフィを殴打、コフィの勢いは寸断されてしまった。

マットが交代して入ると、右手をかばいながらもアブドミナルストレッチでコフィを苦しめると、再度リーガルと交代した。リーガルにとって、動きが止まってしまったコフィは格好の餌食以外の何者でもない。リーガルは、独特のラフスタイルで猛攻を仕掛けてコフィを痛めつけると、マットと交代した。

マットは再度アブドミナルストレッチを敢行、打撃を使えない部分をフォローしてコフィを苦しめた。コフィは投げでマットを引き離したが交代したリーガルにふたたび捕まってしまった。リーガルは、全身に備わる関節の先端を駆使してコフィに厳しい攻勢を与え、さらに着座姿勢でのアブドミナルストレッチを敢行しながら前腕をコフィの腹斜筋に叩き込んでいる。コフィは、苦痛にさらされながらも全身のバネを駆使して脱出、ついにMVPとの交代にこぎつけた。

MPVは、先週の試合を妨害された怒りを爆発させんばかりに猛攻を展開、リーガルのラフスタイルを圧倒する打撃を披露してリーガルからダウンを奪い、ボーリンエルボーを炸裂、しかしカバーはマットにカットされてしまう。直後、リングに入ってきたはコフィはマットの右手にキックを叩き込んで駆逐に成功する。コフィは、トップロープを飛び越えてマットに飛び掛ろうとするが、背後からリーガルに投棄されてしまった。

リング上ではMVPがリーガルに飛びかかって猛打を仕掛けると、とどめのプレイメーカーでリーガルを沈めてタッグ・マッチを制した。MVPは相棒のコフィと一緒に勝利を喜んだのだった。

オートン、単身で対決へ

メインイベントの時が訪れた。入場ステージに現れたのはランディ・オートン1人だ。コーディは、鉄パイプを手に"バティスタ狩り"に出たにもかかわらず、控室から飛び出してきたホーンスワグルに驚いたところを背後からバティスタに捕まり、控室に引きずり込まれて叩きのめされてしまったのだ。

オートンは、リングに上がるとマイクを持ち、6日後のPPV王座戦を待たずしての勝負は無意味だと語り、今夜はこのままリングを去ると告げた。ところが、その言葉をさえぎるように重厚なギターサウンドとともにバティスタが現れた。試合開始のゴングが鳴ると、オートンはいきなりRKOを仕掛けたが、バティスタはクローズラインで一蹴、リングを下りて客席へ逃れようとするオートンを捕まえると、リングへ押し込んだ。

バティスタは2度のスパインバスターを敢行すると、リングを下りてスティールチェアを持ち込んだ。容赦ないチェアショットが炸裂、この時点でバティスタの反則負けが決まってしまった。しかし、バティスタが攻撃をやめる気配はない。彼は合計5発のチェアショットをオートンの全身に叩き込むと、チェアの背もたれ部分をオートンの足首に突き立て、さらにとどめのチェアショットを叩き込んだ。オートンは、まるで熱せられた中華鍋の中で踊る水玉のようにキャンバス上を転がりまわっている。

バティスタがリングを下りた。が、退場するわけではない。なんとステップ上段を外しにかかったのだ。バティスタは、なかなか外れないステップに腹を立てて蹴散らして外してしまった。バティスタがステップをリング内へ押し込み、オートンへチェアショットを叩き込み、ステップを担ぎ上げた時だった。

コーディがリングに乱入、バティスタに襲いかかった。が、バティスタはバティスタボムでコーディを駆逐してみせた。すると、デビアスが背後から強襲を敢行、オートンもリングに戻ってバティスタに襲いかかろうとした。しかし、バティスタはクローズラインでデビアスを一蹴、オートンに照準を定めた。デビアスは執拗にバティスタへ食いついたが、スピアーで迎撃されてしまう。

オートンは間一髪フロアへ逃れ下りたものの、座り込んでしまっている。バティスタは、顔面を紅潮させてオートンをにらみつけると、なんとステップを抱え上げ、オートンめがけて投げつけてしまった。巨大なステップが、数メートルの距離を舞ってオートンの頭上に飛来してきた。オートンはあわててフェンス側へ退避、ステップは大きな音を立ててステージへつながるランプに不時着した。オートンは、「かかってこい!」と絶叫するバティスタを前に、右足をかばうように座り込んだまま立ち上がれずにいる。

シェインの敵討ちと、PPV前での王者潰しに成功したバティスタ。ジャッジメント・デイPPVでは、早くもオートン時代が滅び去るのか、レガシィのリーダーがアニマルを退治してWWEの頂上を死守するのか。次回PPVも必見だ!

[試合結果]

GAME RESULT
1試合目
失格判定
◎ザ・レガシー

vs.

×バティスタ
2試合目
◎ミッキー・ジェームズ&ケリー・ケリー

vs.

×ジリアン・ホール&マリース
3試合目
◎ジ・ブライアン・ケンドリック

vs.

×カリート
4試合目
展覧試合/ノーコンテスト
ジョン・シナ
VS
ザ・ミズ
5試合目
◎サンティーナ

vs.

×ベス・フェニックス
6試合目
◎MVP(モンテル・ヴォンタビアス・ポーター)&コフィ・キングストン

vs.

×マット・ハーディ&ウィリアム・リーガル
7試合目
反則判定
◎ランディ・オートン

vs.

×バティスタ

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