[#156] PPV直前、熾烈を極めるECW王座戦線

今週のECWは、エクストリーム・ルールズPPVを日曜に控える中、テネシー州メンフィスで行なわれ、1試合目はマーク・ヘンリーとエヴァン・ボーンのシングル・マッチで始まった。先週はボーンにカウントアウト判定の勝利が転がり込んできたが、今週はどんな攻防が展開されるか注目だ。
試合が始まると、ヘンリーが強引にボーンを追い詰めて先制、怪力で対抗してきたヘンリーの背中に乗ってスリーパーを狙ったが、振り落とされ、ロープの反動を利用して反撃に出たところを強引にはたき倒されてしまった。
ヘンリーは、ボーンをコーナーへ叩き込むと自らリングを下りてフロア上からボーンの手を掴んでコーナーへ引きずりこむと、背中からコーナーポストへ強引にえびぞらせるように引っぱりこんで痛めつけ、さらにリング上でキャメルクラッチ風のサブミッションムーブを使ってボーンの動きを封じ込めに出た。
ヘンリーは、逃れようとするボーンに対して豪快な打撃で畳みかけ、踏みつけると、ロープの反動を利用してスプラッシュを仕掛けたが、ボーンは間一髪で回避してみせた。ボーンはラウンドキック、ドロップキックと足技中心の攻勢を仕掛けてカバーに入ったが、軽々と弾き飛ばされてしまった。
ボーンはコーナーから捨て身の攻めに出たが、ヘンリーに受け止めれ、フォールアウェイスラムで投棄されてしまう。ヘンリーがフロアへ落ちたボーンを追撃しようとするが、レフェリーに止められてしまう。が、その隙にボーンは素早くコーナーへ駆け上がった。しかし、直後にトニー・アトラスがボーンの足を掴んで妨害、この動きを見ていたレフェリーはヘンリーの反則負けという判定を下したのだった。
試合後、ヘンリーはアトラスを激しく責めるしかできなかった。
Woo, woo, woo !

2試合目は、移籍後から派手で陽気なキャラクターとなって目立ちまくっているザック・ライダーが、ダスティン・カーワイルとのシングル・マッチに臨んだ。組み合いで始まった試合は、ライダーが積極的な先制を仕掛けて有利に展開、カーワイルは虚を突くサンセットフリップでカバーを狙うが、これがライダーの神経を逆なですることになってしまう。
ライダーは、リア・チン・ロックで動きを封じに出ると、コーナーからのドロップキックでカーワイルを一蹴、カーワイルの頭を足首に乗せたまま後方に倒れ込みカーワイルの頭を弾くという一撃を披露、3カウントを奪って快勝してみせた。
ドリーマー、PPVを前に奮闘

3試合目は、トミー・ドリーマーがポール・バーチルとのシングル・マッチに臨んだ。ポールに同伴したケイティ・リーは、入場しながらトミーにとって今夜が最後のECW公式戦出場となると、心理戦を仕掛けてきた。
試合が始まると、ドリーマーはサイド・ヘッドロックで捕獲、ポールの力強い動きを巧みに封じ込めて先制した。ポールはロープブレイクに持ち込んだ後に打撃主体の攻めで反撃を開始すると、ドリーマーをキャンバスに倒してサブミッション系の技で捕獲、抵抗するドリーマーを強引に叩きのめし、さらにコーナーへ追い詰めて攻め立てた。
ドリーマーは、やっとのことで立ち上がったものの、ポールに背中へ飛びつかれ、チン・ロックに仕留められてしまうが、ECWオリジナルの意地を見せるがごとく反撃を展開、ロシアン・レッグスイープでポールからダウンを奪い、ポールが立ち上がったところをブルドッグで再度沈めると、スクールボーイで3カウント奪取を狙ったが、ポールは間一髪で跳ね返した。
ドリーマーは、スラムを狙ったもののポールは着地、しかし、ドリーマーはそのままリバースDDTで叩き落すとカバーに入った。が、ポールの手がロープの下に入っていたのでレフェリーのブレイク指示に従うしかなかった。ポールは立ち上がると、ドリーマーを捕獲して垂直から落とす危険極まりないスープレックスを敢行、カバーに入るがドリーマーは敗北を認めない。
ポールは苛立ちを見せながらコーナーに佇んでいたドリーマーめがけて突進、ところがドリーマーは寸前で回避してポールをコーナーへ衝突させると、凄まじいまでのDDTを敢行、頭から垂直にキャンバスへと突き刺さるように叩きこまれたポールは、3カウントを奪われるしかなかった。
試合後、ドリーマーはECWファンに感謝の言葉を述べていたが、そこへ現れたのがジャック・スワガーだ。スワガーは、ハードコア・マッチで行なわれるPPV戦で、ECW王座を奪還するだけではなく、唯一のECWオリジナルとなったドリーマーを引退へ追い込むと豪語した。ドリーマーは、これまでと同じく命懸けで闘い、次週ECWでは新王者となってショーに姿を見せると断言してみせた。
ECW王者、PPVを前にキッドと対決

今夜のメインイベントは、ザ・ハート・ダイナスティの一員タイソン・キッドがECW王者クリスチャンに挑むノンタイトル・マッチだ。試合開始のゴングが鳴った直後、客席からはクリスチャンへの声援が沸き始めた。2人は組み合いから背後へ回っての左腕の奪い合いを展開したが、クリスチャンがキックでキッドを仕留めてみせた。
攻防が再開されると、2人はグレコローマン・ナックルロックから攻防を開始、今度はキッドがクリスチャンの左肩から腕にかけて徹底的に攻め立てた。クリスチャンは、キッドの攻勢を少しずつ巧みに切り返していくが、キッドはキック主体の戦術に変更、ECW王者の体勢を崩してコーナーへ叩き込んだ。
クリスチャンは、カバーを返すと拳と前腕を叩き込んでくるキッドをキックで反撃、コーナーから飛び込む一撃を炸裂させてキッドからダウンを奪った。キッドは一旦フロアへ逃れるが、クリスチャンに引きずり落とされながらも、タックルでクリスチャンをステップに叩き込んだ。
キッドは、クリスチャンに攻撃の手を緩めず、ついにシングルレッグ・ボストンクラブで仕留めることに成功する。クリスチャンは意表を突く動きで脱出を試みるが、決定打を出すに至らず、キッドとの相打ちに持ち込むのが精一杯のようだ。
2人は、ダブル・ノックダウンから立ち上がると打撃戦を開始、優位に立ったクリスチャンがロープを巧みに活用しながら反撃を開始、ミサイル・ドロップキックを命中させるが3カウントを奪えない。さらにキル・スイッチ、コーナーからのトルネードDDTを狙うも、ことごとくかわされるどころか、あわやピンフォール負けかと思われかねないきわどいところまで追い詰められてしまう。
クリスチャンは、キッドがロープの反動を使って攻めてきたところを捕獲、渾身のパワーボムを炸裂させるが、キッドは3カウント寸前でキックアウト、キッドの反撃を抑えながら再度ダウンを奪うと、反撃してきたキッドをロープの外側からキックを叩き込み、コーナー最上段へと上がった。
ところが、ここでスワガーが現れた。油断を見せたクリスチャンは、コーナーから落とされ、さらにタイソンがコーナー最上段から仕掛けた強力なレッグドロップを浴びるが、敗北を認めようとしない。ついにスワガーがステップに上がった。すると、今度はドリーマーが現れてスワガーをステップ上から叩き落とし、さらには、2人めがけてのキャノンボールでハート・ダイナスティとスワガーを同時に駆逐してみせた。
キッドは背中を向けたクリスチャンへの猛反撃を開始するが、クリスチャンはキッドをコーナーへ送ると素早くキル・スイッチを炸裂、3カウントを奪って王者の意地をみせつけてくれた。試合後、ドリマーがリングへ上がり、来たるPPV対決を前に互いの健闘を祈るかのように握手を交わした。しかし、ドリーマーは握手を放さず、いきなり凄まじいDDTでクリスチャンを沈めてしまったのだった。
エクストリーム・ルールズPPVでは、トリプルスレット形式ハードコア・マッチでECW王座争奪が繰り広げられる。お見逃しなく!
[試合結果]
| GAME | RESULT |
|---|---|
| 1試合目 |
◎エヴァン・ボーン vs. ×マーク・ヘンリー |
| 2試合目 |
◎ザック・ライダー vs. ×ダスティン・カーワイル |
| 3試合目 |
◎トミー・ドリーマー vs. ×ポール・バーチル |
| 4試合目 ノンタイトル・マッチ |
◎クリスチャン vs. ×タイソン・キッド |


