ECW

[#152] 若手とベテラン、遺恨激化!

今週のECWは、ペンシルバニア州ピッツバーグで行なわれ、ショーの開始と同時に第1試合が始まった。カードはタイソン・キッド対エヴァン・ボーン、軽快かつシャープな動きを持ち味にする両者の初シングル対決だ。

試合開始のゴングが鳴ると、まずは組み合いで相手の出方を見た両者だったが、攻防が再開されると、目の覚めるようなスピードで相手の一手先を読むかのような動きが繰り広げられた末、ボーンがヘッドロックでキッドの動きを封じに入った。

キッドは直立姿勢を取り戻すと、ボーンをコーナーに押し込め、逆にヘッドロックで抑えにかかった。が、ボーンは脱出するとキックを連発、積極的にカバーを狙っていった。両者はマウント&パウンドの応酬を展開したが、キッドがボーンをフロアへ放り出した。

ボーンは、ナタリヤの存在で集中できないながらも下りてきたキッドを迎撃、リングに戻ったキッドの攻撃をかわし、トップロープとコーナーを使いながらリングイン、向かってきたキッドをヘッドシザーズで仕留めてみせた。

ボーンのスピードに翻弄されてきたキッドだが、コーナーを利用して攻めようとしたボーンのもも裏をキックで撃墜、さらにリア・チン・ロックで仕留めに入った。ボーンは、スープレックスを切り返してカバーに入ったが、キッドは跳ね返すと、シャープな蹴りを連発、キッドは、さらにボーンの背中に乗った状態から両腕を仕留めるサブミッションムーブを展開、ギブアップ勝ちを狙った。

キッドは、ボーンにホールドを外されながらも、ティルトワール・バックブリーカーで仕留めると、執拗な腰攻め、さらにチン・ロックでボーンを仕留めた。ボーンは直立姿勢を取り戻すとキック攻勢、さらに痛烈なあごへの膝打ちで反撃に出た。

ボーンは、さらに反撃を試みるキッドをかわしてコーナーに飛び込むと、そのまま反転、エンズイギリを叩き込んでみせた。ボーンは、キッドの一手先を行くかのように、キックで畳みかけたが、エプロン際の攻防の最中にナタリヤに足を引っぱられて転落してしまった。

キッドがボーンをリングに押し戻し、自らコーナー最上段に上がろうとした時だった。なんとフィンレーが乱入、こん棒でキッドの足を殴りつけてしまった。レフェリーは、フィンレーに驚いてリングに入ってしまったナタリヤを注意していて混乱に気づいていない。

一方、ボーンはチャンスと見るやコーナー最上段へ上がり、足を押さえて倒れ苦しむキッドめがけてシューティングスタープレスを敢行、3カウントを奪って初対決を制したのだった。フィンレーは、ボーンの勝利を見届けると、笑顔を見せながらステージへと去っていった。

スワガーの主張

ジョシュ・マシューズがリングに上がり、前ECW王者ジャック・スワガーを紹介した。スワガーは、人を食ったようなスマイルで登場、リングに上がっても白い歯をのぞかせた口を閉じることはなかったが、ブーイングが沸き起こると、ムッとした表情になった。

ジョシュが先週での乱入の理由を問うと、スワガーはドリーマーが自身より先にタイトルに挑んだことによる、当然の報いだと言い放った。また、クリスチャンはスワガー王政を終わらせただけでなく、姑息な手段を使って勝ったのが許せない、さらにピークを越えたドリーマーを挑戦者に認めたことが理解できないとも語った。

スワガーは、ドリーマーがECWの魂ではなく、ECWのぜい肉に潜むコレステロールだと侮辱、5週後には永久に排除されてしまうと断言したところで、ドリーマー本人が現れ、スワガーの足を掴んで引き倒すと殴りかかった。スワガーはたまらずリングを下りて退散、リング上で今すぐ勝負しろと叫ぶドリーマーをにらみつけながら去ったのだった。

コズロフ、圧勝

2試合目には、先週"世界征服"を宣言したロシア産戦闘マシーン、ウラディミア・コズロフが出場、地元レスラーのジェシー・ギルモアと対戦した。

ギルモアは、USAチャントを背に逃げることなくコズロフに向かっていったが、その様はまるで硬く分厚い一枚岩と闘っているようなもので、コズロフは重戦車が前進するが如く、ギルモアの攻撃を封じながら、ヘッドバット、投げ、そして最後は彼独特のチョークスラムで撃沈、圧勝を飾った。

試合後、コズロフはマイクを通して母国語でアピール、客席のファンに対して敵意をむき出しにしながら退場していった。

波乱のメイン戦

メインイベントの時が訪れ、ECW王者クリスチャンの入場が始まると、場内は大歓声に包まれた。カリスマ性たっぷりのクリスチャンは、今夜も客席の"ピープス"と心を通わせながら、堂々の入場を果たした。続いて入場してきたのは世界一の怪力ことマーク・ヘンリー。試合前の取材では今夜のクリスチャンは自分にとって王者でなく餌食だと豪語していたが、どんな闘いが見られるのだろうか。

組み合いで試合が始まると、クリスチャンはヘンリーに押し飛ばされて並外れた力を実感させられてしまう。続いてスピードで翻弄しようとロープを使って素早く攻め込んだが、ヘンリーはブート1発でクリスチャンの動きを止めてしまった。

クリスチャンは、ヘンリーのとてつもなく重い打撃にさらされながらもコーナーで得意のキックを叩き込み、さらにサンセットフリップを仕掛けた。ヘンリーはヒップドロップで迎撃を試みたが、クリスチャンは回避、キャンバスで尻を強打してしまった。

クリスチャンは、さらにヘンリーをロープへ叩き込むと背中に乗り、ロープを掴み上げる攻撃でファンにアピールしてみせた。が、いきなりスワガーが乱入、マウント状態からパンチを叩き込み始めた。レフェリーはここで終了のゴングを要請した。が、なんとドリーマーまで乱入、背後からスワガーに襲いかかり、殴りつけた。

クリスチャンとドリーマーがスワガーをフロアへ駆逐すると、ついにティファニー暫定GMがステージに現れた。彼女はこの混乱を巧く立ち回った。なんとドリーマー&クリスチャン対スワガー&ヘンリーのタッグ・マッチの開始を宣言したのだ。

試合が始まると、ECW王者組が素早い連係でスワガーを翻弄、積極的にカバーを狙っていった。スワガーは、猛攻にさらされながらもドリーマーを豪快なスープレックスで投げ放つと、ヘンリーとの交代にこぎつけた。

ヘンリーは、文字通りドリーマーをねじ伏せると、再度スワガーと交代、スワガーはフロントチャンスリーの体勢でドリーマーを仕留めに入った。ドリーマーは、必死の抵抗からスワガーを投げてクリスチャンと交代、スワガーもヘンリーと交代した。

クリスチャンは、素早い動きでヘンリーへ打撃攻勢を展開、膝へのチョップブロックで体勢を崩し、華麗なラウンドキックでダウンを奪ったが、カバーは跳ね返されてしまった。クリスチャンは、エプロンにいたスワガーを一蹴したが、直後に背後からヘンリーの強烈な一撃を浴びてしまう。

交代したスワガーは、クリスチャンをコーナー近くへ寄せるとトップロープを掴み込んでジャンプからスプラッシュを敢行、さらにクリスチャンの両腕をフックしたまま、強引にコーナーへ押し込んでヘンリーと交代、ECW王者をドリーマーから孤立させて苦しめた。

交代したスワガーは、強引にクリスチャンの攻撃を封じながらコーナーへ追い詰めていった。しかし、クリスチャンは打撃でスワガーをひるませると、コーナー中段からスイング式リバースDDTを炸裂、両者はダウンしてしまった。

2人が相棒に交代すると思われたが、スワガーはチャンスリーで強引にクリスチャンの動きを止めに出た。が、クリスチャンは素早く体勢を切り替えてバックブリーカーでスワガーを仕留めると、ドリーマーとの交代に成功した。

ドリーマーはリングに入ると猛攻を開始、エプロン上にいたヘンリーの膝を一蹴して駆逐すると、ネックブリーカーでスワガーを仕留めて、さらにランニングブルドッグでスワガーをキャンバスへ叩き込んでみせた。

ドリーマーは、さらにスワガーをコーナーで逆さ吊りにしたが、ヘンリーが乱入、ところがヘンリーはドリーマーにかわされてスワガーを誤打してしまう。そしてクリスチャンが飛来、ヘンリーを一蹴してフロアへ駆逐した。

クリスチャンは、さらにヘンリーめがけてプランチャを敢行、ヘンリーに受け止められてしまうが、なんとそこへドリーマーがキャノンボールを敢行、クリスチャンもろともヘンリーをひれ伏させた。ドリーマーは凄まじい形相でリングへ戻ると、スワガーめがけてDDTを仕掛けに入った。

ところが、スワガーはパッドを外したバックルめがけてドリーマーを叩き込むと、ガットレンチ・パワーボムを炸裂、3カウントを強奪してしまった。胸を叩き、叫びまくって勝利と存在をアピールするスワガー。フロア上で立ち上がれずにいるECW王者クリスチャンは、コーナーに立って勝ち誇るスワガーを見て、何を思ったのだろう…?

[試合結果]

GAME RESULT
1試合目
◎エヴァン・ボーン

vs.

×タイソン・キッド
2試合目
◎ウラディミア・コズロフ

vs.

×ジェシー・ギルモア
3試合目
ノーコンテスト
クリスチャン VS マーク・ヘンリー
4試合目
◎ジャック・スワガー&マーク・ヘンリー

vs.

×クリスチャン&トミー・ドリーマー

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